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保険金未払い調査

 保険金未払い問題が表面化して一年近くが経とうとしています。

 自動車保険、火災保険を始めとして過去数年間にわたって支払った保険対応事故のすべてを調査しました。身から出たサビとはいえ本当に大変で、損保各社は専門の調査チームを作ったり、他部署の人間を査定部署(保険金支払い部門)に転属し、全社を上げて対応に当たりました。
 
 各保険会社は、いつまでに調査を完了する旨を金融庁に申し出て、結果を報告しなければなりません。期限までに完了しなければペナルティが課せられますし、結果如何では業務改善命令が下ることは必至です。

 保険会社は許認可事業です。不祥事等で認可を取り消されたら数万人の社員が路頭に迷う事となります。今回の保険金未払いの調査を蔑ろにしてお行けば、次回の金融庁の検査で重い処分が下ることは火を見るより明らかでした。

 では、どのような調査をしたのでしょうか。

実際の対応

 保険金未払い問題で調査対象契約が一番多かった自動車保険の場合ですと....

 自損事故等で事故に相手がいないケースは自社内で調査が済むので簡単です。しかし、相手がいる事故では自社内だけでは済まず、相手保険会社の協力を仰ぎながらの調査となります。

 ただし、個人情報保護法の関係もあり、保険会社が勝手に過去の事故を調べることは出来ませんし、相手保険会社も教えてくれません。まずは契約者の承諾書を取り付けることからです。

 数年前まで遡るわけですから、引越ししており、簡単に連絡が取れない人もいます。その場合は契約者の属性から調べます。既契約者の紹介なのか、担当者の縁故知人なのか、それとも事故がらみで自動車修理工場から流れてきた契約なのか....etc。何とか連絡先がわかれば、次はアポを取り付けます。

 アポが取れ、保険金調査の承諾書が貰えれば次は相手保険会社に調査依頼を出します。数年前の事故の書類を探し、支払い保険金、支払い項目をすべて確認します。

 そして相手保険会社から支払われた保険金の他に、自社で払える項目があるかどうかチェックします。その際に支払い漏れが特に多かったのが人身補償特約絡みの事故です。損害保険会社それぞれの支払い基準に差がある為に、他社の支払い基準と自社の支払い基準を照らし合わせて確認します。

 自社の方が支払い基準が高い場合には差額の保険金を契約者に支払います(遅延損害金も含めて払います)。自社のほうが支払基準が低い場合は調査結果の報告を連絡し、それで完了します。

 人身傷害補償特約は出来てからの歴史が浅く、突き詰めていくと内容が複雑なため支払い担当者も理解しきれてないケースも多かったようです。

 「このような騒ぎは二度と起こしたくない」これは査定部だけでなく営業部も同じ思いです。今は2度と同じ過ちを繰り返さないように、様々な業務知識の研修が行われています。



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